実は逆効果!?慢性痛を悪化させるNG行為10選

皆さんこんにちは。
今回は、みんなやりがちだけど実は逆効果なNG行為についてお伝えします。

このNG行為をやめただけで、症状が軽減され、治りが早くなるんです。

ただ、良かれと思ってしていることであったり
一見、本当にNG行為なの???と思うものも多く
驚かれるかもしれません。

ですが、今までどこで何をしてもよくならなかったという方は、
一度大きく視点を変えてみて欲しいのです。

☑つい当たり前のように、してしまっていることはないか?
☑体にいいからとあえて取り入れていることはないか?

など、普段の行動を見直し、少し変えてみるだけで効果を実感できるはずです。

ちなみに、今回お伝えするNG行為は、中等度~重症の方を対象にしています。
軽症(痛いけど、そこまで生活には困っていないし、動いてれば治る程度)の方は
対象としていません。

普段から痛みに悩まされているという方は、
ぜひ気になる部分だけでも読んでみてくださいね。

目次

NG行為と知っておきたい大前提

それでは、実際にどんなことがNG行為なのか?
私が普段患者さんを診ていて、特に気になるNG行為10選を挙げたいと思います。

1.長年の服薬(作用ではなく副作用に悩まされている)
2.手術、痛み止めの注射など
3.シップ薬、塗り薬
4.筋トレ、ストレッチ、ヨガ
4.ストレス
5.長時間のデスクワーク等
7.マッサージ
8.バキバキ系の整体
9.健康器具全般
10.家事等

いかがでしょうか?

健康意識の高い人は、意識的に行っていたり
「それ、NGにされたら生活できませんやん!?」
という方もいらっしゃるでしょう。

まずは、なぜNGなのか?一つ一つ説明していきたいと思いますが、
その前に!知っておいて欲しい大前提があります。

それは、慢性痛の原因は、筋肉の緊張であるということです。

「筋肉が原因なの???」と思われた方は、ぜひこちらも読んでみてください。

また、冒頭でもお伝えした通り、今回のNG行為は中等度~重症の方を対象としています。
なぜ中等度以上なのか、分かりやすく数字でお話しますね。

筋肉の緊張度

上記の図は、筋肉の緊張度を数値化し、軽症~重症に分類したものです。

重症の人は常に7以上の筋肉の緊張があり、10は痛くて寝たきりの人だと思ってください。
また、中等度以上の人の筋肉は、常に3~6程度の緊張状態を持っています。
0は無症状の赤ちゃんくらいの緊張度合いで、軽症の人はここに近い人です。
ちなみに、ちょうど5を超えると痛みが出ると仮定します。

ここで重要なことは、

NG行為をすることで、無症状の人も重症の人も同じように
筋肉が1~3程度固くなり血流が悪くなる。

ということです。

たとえば、
あなたが普段から3(中等度)以上の緊張した筋肉を持っているとすると
そこに3のストレスや筋肉の緊張が重なることで
緊張度は6となり(5で痛みが発生するので)「痛い!」と感じるわけです。

つまり、中等度以上の場合
筋肉を固くするNG行為が、痛みの原因になる
ということが分かると思います。

それを踏まえたうえで、一つ一つ説明していきますね!

長年の服薬(作用ではなく副作用に悩まされている)

ここでお伝えしたいのは、一般的な薬の副作用ではなく
「痛み止め」のように痛みを感じにくくする薬が問題だということ。

痛みは、本来からだからの「休め!」というサイン。

痛み止めや安定剤などを長期服用していると、
痛みを感じずサインを無視して筋肉を動かし続けてしまいます。

筋肉はロープのように細い繊維が大量に集まった集合体です。
休まなければいけないときに体を動かし続けると、
筋肉の細い繊維がブチブチ切れ続けてしまいます。

細い繊維は切れても痛みを感じる神経がないのですが、
細い繊維が切れ続けることによって少しずつ大きな繊維も切れていきます。
すると、回復が追い付かずに損傷した周りの組織まで硬くなってしまい、
どうにもこうにも【痛みが引かない状態】の筋肉になってしまうのです。

つまり、薬の問題点は痛くないから動けてしまうことです。

痛い時は休む!もしくは、痛み止めを飲んだら寝る!が正解です。

余談ですが、
「薬の使用という面でも、【作用】よりも【副作用】が勝ってしまう状態ならば
薬は使うべきではない」
ということも薬を使う際の判断材料にしてくださいね。

手術(内視鏡含む)、痛み止め等の注射

次に、手術や痛み止め等の注射です。
この問題点は、筋肉に傷をつけてしまうということ。

大きな繊維が切れると、肉離れと一緒で【怪我】の状態になります。

手術も注射ももちろん必要な時もありますが、厳密にいえば筋肉を切ることにより
大怪我をさせています。
帝王切開や盲腸の手術もそれにあたりますね。

そうやって傷ついた筋繊維は、しっかりとくっつけば問題はないようですが
中途半端にくっついて違和感が残り続ける人もいます。
そこに筋肉は引っ張られてしまい、結果長い期間痛みが出るという人が意外と多いです。

痛みに関して言えば、
「その手術は痛みを消すことができるのか」
「術後の侵襲(リスク)はどういうものか」
しっかりと医師から説明を聞き、判断するようにしてください。

なお、以下のような状態で手術が必要な方もいらっしゃいます。

☑脊柱管狭窄症による【麻痺】が出ている方

生活自体に支障が出ていて、筋肉を動かすことができないため
筋肉自体が委縮している人もいます。

その場合は、早めの手術をお勧めし、
術後に痛みや拘縮でうまく動かせないなどの症状があるときは
改めて施術を行うようにしています。

☑石灰化している五十肩

痛いけど何とか動くというレベルではなく、
筋肉が固まりすぎて骨のような状態になってしまった方です。

筋肉を軟らかくすることによる血流改善では、石灰化した筋肉を元の状態に戻すまで
数十時間以上かかる可能性があります。
「手術だけは絶対に嫌だ」という方でなければ早めに手術をお勧めし、
術後に痛みがあれば施術をお勧めするようにしています。

シップ薬、塗り薬

これらも痛み止めと同じく、【痛みの緩和】や【安心感】で使用している人が
多いのではないでしょうか?

いずれにせよ、動かない方がいい時に動いてしまうことが問題です。
薬剤なので副作用も忘れずについてきます。

来院される患者さんには
「シップは長年の親友」という方も多くいらっしゃいますし
私も痛みがひどい時は、しょっちゅう薬局に買いに行っていました^^;

本当に痛みに苦しみ、シップなども多用してきた過去のある私なので
あえて言いますが・・・

それで治れば苦労はしないです。

冷静に考えてみると、
☑シップ代(病院受診代)
☑そこまでの交通費
☑痛みで苦しむ時間
など

早く正しい施術法を試して治してしまい、時間とお金をもっと有意義に使いたいと思いませんか?

筋トレ、ストレッチ、ヨガ

当院に来られる方の中で、治りが早い人と遅い人がいます。

「施術も、合う人と合わない人がいますよね~」なんて
まるでラーメンの好みのように治療院も比喩されることがあります。
でも同じ施術で効く人と効かない人がいるのでしょうか?

人間の体の構造上、例外などの常識が通用しない構造の人(心臓が右側についているなど)は、
100人に一人二人の割合です。
それで考えると、当院に来られる人の中で治りが遅い人(効かない人)みんなが
100人に一人二人の例外なのでしょうか??

答えは「NO」です!
実は、治りが遅い人にはある共通点があります。

それは、
「筋肉をいじめる行為を癖でしてしまっている人」です。

具体的に例を挙げると、

・筋トレ(自重、多重関わらず)
・ストレッチ
・ヨガ
・体操
・無理なリハビリをされる(自分でも、他人からも)
・(長時間)歩きすぎ、走りすぎ

筋トレやストレッチ、無理な運動、高齢の方などではリハビリなど
「鍛えることで良くなる」
という思い込みが諸悪の根源です。

「えっ!鍛えちゃダメなの?」
という方も多いですが、正確には
今のその状態では、逆効果です。

積極的にからだを動かすことで血流はよくなるので
「動けば治る、動くことで健康になれる」という感覚だと思います。

しかし、
何をしても痛みが引かない人は、何をしてもひどくなるばかり・・・
筋肉の繊維をさらにボロボロにする行為を繰り返すと、
最悪、動くのも辛くなるほどの痛みが出る人もいます。

実際に私もそうでした。

体に良いはず!と自分の判断で鍛えている方や
痛みが少しずつ酷くなっている方は、今までのやり方ではなく他の方法に変えてみることをおススメします。

ストレス

ストレスを感じることでも、筋肉が緊張し血流が悪くなってしまいます。

ストレスというのは曲者で
「目に見えるものではなく、人によりけり」です。

受け止め方や人、環境、相性などにも左右されますので、線引きは難しいですよね。

では、ストレスに対する治療はあるのでしょうか?

☑その環境から離れる
☑自分一人で解決できないことは人に頼る
☑普段からの人付き合いを変える

などの対策はもちろん大事です。

しかし、そもそも筋肉の緊張を1や、0にしてしまえばどうでしょう?
自然と血流が良くなり、大きなストレスに襲われても痛みが出ることはほとんどありません。
ストレスもポジティブに捉えることができるようになっているかもしれませんね。

長時間のデスクワーク等(動かないことによる痛み)

筋肉の緊張が痛みの原因と何度もお伝えしていますが、
筋肉の緊張には大きく分けると2種類あります。

1. 自分の筋力以上に動かしすぎた時の緊張
2. 動かさないことで生じる筋肉の緊張

1. いわゆる「筋肉痛」の状態です。
あまりにも限界を超えて動かすと、筋肉は断裂を起こしてしまいます。
まさに怪我の状態で、筋肉の繊維がくっつくまで最大2カ月間は必要です。(早ければ2~3日)

ただ、一般的に経験したことのある軽い筋肉痛であれば、2~3日で元に戻ります。
日常生活に大きな影響が出る人は少ないでしょう。

2.デスクワークに代表されるような、動かさないことで生じる筋肉の緊張(痛み)です。
問題なのはこちらの方です。

☑デスクワークを毎日〇時間している
☑毎日仕事で運転を〇時間以上はしている
という方は、肩や腰が痛くなりませんか?

または、風邪をひいて寝込んだ時、腰痛などが起きませんでしたか?
あれも動かないことで起きる痛みです。

動かさない=筋肉が硬くなり血流が悪くなる
ということが、痛みの原因となります。

ちなみに、この話を聞かれた方はまだ少ないかもしれませんが、
9割以上の方が、すでに体のある部分に「ガチッ」と固まった筋肉を持っています。
(これはとても大事なお話なので、次回のブログで詳しくお話したいと思います)

つまり、9割以上の方が現在症状はなくとも、慢性痛が起きる可能性があると言えます。

デスクワークなど長時間動かないことが多い方は、今後痛みが出てきたり
余計にひどくなることも十分あり得るということです。

マッサージ

「硬くなった筋肉を軟らかくする」と言えば、
【マッサージ】を思い浮かべる方も多いと思います。

ですが、実はマッサージもNG行為です!
反感を買っているのが伝わりますので、細かく説明します^^;

分かりやすいように、乾麺や乾燥パスタの袋を思い浮かべてください。

袋=体全体、麺=筋肉 とします。

実は、マッサージは体(袋)の中の筋肉(乾麺)をボリボリと折る行為そのものなのです。
筋肉にとっては最悪で、筋肉の繊維をボロボロに壊しています。

多くの人がこれで納得されるのですが、中には

「別にボロボロに壊しても治ればいい」
「実際自分はマッサージで体が軽くなっているよ?」

という意見も出てきます。

しかし、それはあくまで程度の軽い人であり、
正確にはその時軽くなっているだけ!

筋肉の繊維を壊すと体は修復作業を始めます。
この時に出る痛みが「もみ返し」です。

もみ返しが起きているということは、筋肉が傷ついて怪我をした!というサインです。
怪我の場合は筋肉の繊維同士がくっつくまでに2カ月程度かかるため、
その間は触らないでほしいところです。

しかし、毎月、毎週のように通っている人は、修復する前にまたボロボロに筋肉を壊し
良くなるどころかますます筋肉は硬くなってしまいます。

そうして、痛みの出る原因(硬い筋肉)が出来上がっていきます。
結構怖い話ですよね・・・

ただし、マッサージにも色々な種類があります。
「自分の受けている(行っている)マッサージの手技はどうなのだろう?」
と思われる方もいるでしょう。

判断基準は
☑強弱は、なでる程度の力より強いとNG
☑指圧のように押し込む、筋肉の繊維を横に揉む(横に切る)施術方法だとNG
です。

これらの施術では、やった後はほぐれた感じがして多少触ればやわらかくなるので、
回復した感じがすると思います。
(料理でお肉を繊維に逆らって切ると軟らかくなるのと同じ原理)

しかし、冒頭で説明した筋肉の緊張レベル0(無緊張)というところまで
もっていくことはできません。
(ほぐれても1~2レベル程度しかやわらかく出来ず、また元の硬さに戻る)

さらに、お金と時間を使い、やればやるだけ筋肉は硬くなり続ける
という悪循環に陥ってしまいます。

ちなみに、科学的にもそのことが証明されています。
筋肉の繊維が切れると「ミオグロビン」という体内物質が血液中に放出され、
それが壊れているサインになるそうです。
採血して成分を取るなんてことはできませんが、体の中ではそういうことが起こっているということです。

マッサージを良かれと思いおこなっている方も、
科学的な説明ができる人はほとんどいませんので是非知っておいてほしい事実です。

バキバキ系の整体など

たまにテレビやYouTubeでも

「バキッ!」

「はい、どうですか?」

「だいぶすっきりしました(´ω`)」

みたいな映像を目にしますが、あれって実際どうなんだろう??と思いませんか?

私も腰痛を治すためなら!と、わざわざ東京出張の際、口コミで良さそうなところを探して
値段のお高い整体(バキバキする)を受けに行った記憶があります。

「骨の形は整ったので良いと思いますよ」と言われても、
「痛いのは変わってないし、形はどうでもいいんだけど・・・」
と、効果は全く感じられず、怖さだけが印象に残りました。

もちろん、それぞれしっかりとした理論のもと施術をしておられると思いますので、
否定するつもりはありません。

ただ、「バキバキ整体で下半身不随に・・・」という患者さんも一定数出ています。
私はその一人には入りませんでしたが、少しでも「バキッ」とする場所をミスったら
体に麻痺が残る可能性があったわけですよね。

また【針灸治療】も同じことが言えます。
お灸はやけどをさせて、針は体に微細な穴をあけて、自己回復力を高めるという治療法です。
(もちろん刺さない針もありますし、それだけじゃないという意見も承知しています)

スポーツ選手などの背中にした針が折れ、体内に入ってしまったといった話しや
ひどい時代は「針をあえて体に埋め込む」という治療法も存在していたようです。
そういう方のレントゲンを撮ると、体内に蓄積された針がしっかりと映るのだとか・・・

もちろん、毎回ミスが起きるわけではなく、良くなっているという人もいますので
完全否定はしません。
ですが、私なら(家族にも)悪くする可能性のある治療法は、受けたいと思いません。

ちなみに、私は鍼灸師の免許を取り15年以上たった者の目線で話しています。

もし自分の症状がある程度軽症で、初めてバキバキ整体や針灸治療を受けて
良くなった経験があれば心酔してしまうかもしれません。
ですが、自身の経験も含め重症に近い方は、恐らくそういった治療では
軽い症状の所しかよく出来ないと感じています。

あなたはどう思われますか?

健康器具全般

当院の患者様には必ず
「筋トレや自己流の体操はやめてください。市販の健康グッズも同様です。」
と、お話しています。

筋肉を傷つけてしまうからという理由でお伝えしていますが、
なかなかやめない方もおられます。

来院される方の多くは【慢性で重症に近い人】です。

私も健康器具のすべてに詳しいわけではないですが、
何年も痛みが良くならず悪化している人や治りの遅い人は、往々にして健康へのこだわりが強く、多くの器具を試してきたという人が多いです。

常識はいつの時代も塗り替えられますが、
「健康器具(マッサージチェアなども)で健康になり、痛みとは無縁になった」
という人がどれ位いるでしょうか?

50万円位するマッサージチェアにも乗ったことはありますが、
それをするたびに腰痛が改善されているというのであれば
なぜ何年も「痛いから」と乗り続けているのでしょうか?

健康器具を作っている会社さんもビジネスとして心を込めて作り、
色々な営業戦略をもって販売しておられます。
それらを否定しているわけでは決してありません。

ただ、痛みのもとになる【硬い筋肉】を作ってしまう健康器具は
「やめてください」と言わざるを得ません。

家事等

本当にきつい人(どこで何をやってもよくならないほどの重症の方)の筋肉はボロボロで、
非常に壊れやすい状態です。

輪ゴムで例えると
「筋肉が軟らかい=のび~るゴム」
なのに対して
「筋肉が硬い=古くてすぐに切れるゴム」
といった状態です。

「家事をしないなんて無理」と思われるかもしれませんが、
これはあくまでも筋肉を軟らかくするまでの間の話です。

きついのを我慢して体を動かし続けると、筋肉は回復しきれずに
どんどん固くなり取り返しのつかない状態になります。

ですが、いったん正常な体に戻してしまえば、今まで以上に動けるようになります!

極端に家事をやめることはできなくても、少しバランスを取りながら体にとって良い判断をしてくださいね。

いまのカラダは日々の積み重ね

長々とNG行為についてお話しましたが、
今回の内容は、最も質問が多く反論も多いものです。

ただ、いまのカラダは、あなたの日々の行動や癖、選択で積み重ねてきたものです。

今までどこで何をしてもよくならなかったのならば、
一度自分の常識を疑い、視点を変えてみることも大事ではないでしょうか。

私は師匠の教えの元、患者さんに治って頂くためのことを最優先でお伝えしています。
批判が出ることもあるかもしれませんが、私の持つ知識や経験を
お伝えすることで、救える人がいると強く思っています!

ぜひ、この機会に普段の行動を見直し、
健康なカラダを取り戻すきっかけにしていただければ嬉しいです。

次回は、文中でもお伝えした
『9割以上の方が持っている硬い筋肉のお話』について
書こうと思います。

痛み(筋肉が硬い)根本のお話で大事な部分ですので、
興味のある方はお楽しみに!

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