体の歪みはなんで起こる?「側弯症」の原因と解決法
「背骨が曲がっている」
「肩の高さが左右で違っている」
「ウエストのくびれ方が左右で違う」
見た目にも表れてくる、気になる体の歪み。
脊柱(背骨)が側方に曲がってしまう側弯症かもしれません。
骨の変形があるから痛くなるということはありませんが、ひどくなると肩こりや腰痛、内臓機能の低下など、身体の様々な不調につながることも。
そこで今回は、体の歪みがなぜ起こるのか?「側弯症」の原因と筋肉の緊張が原因の場合の解決法を、17年以上の臨床経験と慢性痛を克服した自身の経験をもとにお伝えします。
体の歪み(側弯症)が起こる原因
小~中学生にかけて現れることが多いとされる側弯症ですが、もちろん大人も発症します。
原因は、筋肉の緊張によるものが最も多く、その他にも背骨の変形や事故・ケガによる骨折などがあげられます。
また、一般的な指標として、背骨の湾曲の大きさを「こぶ角」と呼び、以下の三つに分類されます。
軽度:30度未満
中度:30度以上50度未満
重度:50度以上
骨の異常
⑴ 椎体(背骨)の生まれつきの変形で通常は四角形のものが三角形だったり、もしくは肋骨(あばら骨)が癒合している。
⑵ 骨折などで骨の形が変形し、バランス保持のため無意識で筋肉を緊張させる。
⑶ 仙骨の異常。成長途中で大きな衝撃を受け、ずれたまま癒合する。
椎体の骨折や変形で脊柱が傾いた場合、三半規管の働きで歪んだ体のバランスをとるために無意識で筋肉を緊張させて脊柱を側弯させる(骨が右に傾いた場合、その椎体から上の骨は左に傾くといった具合に)
筋肉の萎縮
⑴ 血管の圧迫や神経疾患、脳卒中後遺症など筋肉を動かすことができず縮んでしまうために起こる。
⑵ 筋肉の緊張
⋆筋力以上の運動や片側だけ使いすぎている。
⋆筋肉を動かさない(動かせない)場合、老廃物が排出されづらくなり緊張し続け、筋肉が萎縮する。
⋆筋断裂によりその部分にカルシウム(接着剤の役割)が加わり緊張状態になる。
⋆薬の副作用(筋のこわばり)により筋肉が萎縮する。
解決法
心臓や肺が圧迫されるほどの高度の側弯症の場合、命に係わるため、まずは病院を受診し「原因と実際の曲がりの程度」を確認することをおススメします。
明らかな原因と解決策がなければ「筋肉の緊張が原因」の場合がほとんど。
その場合、「腰の筋肉を軟らかくすること」で改善していくことができます。当院の整体(セルフでも正確にできればOK)を実践してみましょう。
ただし、骨を変形させるほど筋肉が緊張しているため、通常の腰痛よりも時間がかかることが多いです。
また、「骨の形を戻したい」ということであれば、こぶ角の角度次第では元に戻る可能性があります。こちらもできる限り早く施術を行うことが必要です。
筋肉の緊張が原因によるものであれば、当院で対象法をアドバイスさせていただきますので、ご相談ください。
普段から取り入れたい予防法
普段から意識するとよいこと(予防法)は、筋肉の偏った使い方をしないこと。
左右バランスよく体を使うように意識することが大切です。
たとえば、
立ち方:立っている時や座っている時に、同じ方ばかりに重心を傾かせない
ものを持つ:お出かけ時のバッグや買い物袋など、同じ方ばかりで持たない
足を組む:足の組み方も両方同じ時間組むようにする
といったことに気を付けると良いでしょう。
私も側弯症?姿勢矯正は必要?
良くいただく質問も参考にご紹介します。
自分が側弯なのかよくわかりません。どう調べれば?
自身の体の違和感もそうですが、前後左右から写真を撮ってみたり、前屈して上から背中を第3者に見てもらいましょう。本来まっすぐ配列されているはずの背骨が、軽度でも歪んでいれば、側弯と言えるでしょう。
姿勢矯正はしたほうが良い?
筋肉が硬ければそれだけ変形が強いということ。その状態で無理に骨だけを矯正しても戻りませんし、筋肉を傷めることにもつながります。
病院で明らかな原因がないのであれば、筋肉の緊張を疑い緩めることを優先してください。当院のセルフ整体をお試しになられるか、正しく施術してくれる専門家に依頼することをおススメします。
まとめ
今回は、体の歪み「側弯症」について、原因と筋肉の緊張が原因の場合の解決法をお伝えしました。
骨の変形がひどくなればなるほど、手技療法では限界があります。なるべく早いうちに病院を受診し、明らかな原因と解決策がなければ、ほとんどの場合「筋肉の緊張」が原因です。
諦めずに行きましょう!